2007 Fiscal Year Annual Research Report
学習科学の観点から学習過程を質的に明らかにするテクスト言説分析の提案
Project/Area Number |
19530579
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
茂呂 雄二 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (50157939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 環 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (70198761)
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Keywords | テクスト言説分析 / 学習過程 / 学習科学 / 語り / 看護 / 教師養成 / 情動政治 / 道徳言説 |
Research Abstract |
「学習科学」の一層の充実のためには、学習過程のなかでも"深い学習過程"を記述・評価できる質的分析の方法が必要とされている。そこで、本研究は「テクスト言説分析」と呼ぶ、新しい分析手法を開発することを主目的とする。この手法を看護士および教員養成課程にいる学習者から得たインタビューデータに適用し、学習に関する意味付けの特質を明らかにすること、同時に質問紙法を利用した量的分析によって学習者の意識を定量的に構造化し、両分析の異同を明らかにすることを目標とする。この比較作業を通して「テクスト言説分析」の妥当性を確認しつつ、その改善を目指し、「テクスト言説分析」を学習研究者、実践家、実務家の利用に供するための手続き化をはかる。本年度は、理論的な作業として、質的方法論の位置を学習科学の観点から意味付けた。またテクスト言説分析の手続き化のために、言説分析研究をレビューしたうえで、第1バージョンの分析手法を作成した。教師養成領域では、これを道徳および道徳に係る教師の語り実践に適用してみた。また看護領域では、言説に含まれる情動政治的プロッスに着目して、看護学生の語りを言説論から位置づけ直した。
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