2008 Fiscal Year Annual Research Report
心理教育的観点からみた教員資質の分析とその評価・開発方法に関する研究
Project/Area Number |
19530580
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
古屋 健 Gunma University, 大学院・教育学研究科, 教授 (20173552)
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Keywords | 教育系心理学 / 心理教育的集団 / 教員資質 / 教員養成 / リーダーシップ / 自己制御 |
Research Abstract |
本研究の最終的な目的は,心理教育的観点から,今求められている教員資質の内容を体系的に分析し,その評価方法と開発方法を考案することである。 1.教員資質の分析 教員に求められる資質と,心理教育的集団すなわち「こころの成長を促す集団活動を行う集団」のリーダーとしての資質との関連について検討した。職業興味とコンピテンスについて質問紙調査を実施し,教員志望学生の特徴を分析した結果,教員採用試験合格者には起業的志向が強いことが認められた。 2.教員資質の評価 昨年度から引き続き,情動調整スキル尺度の開発を進めた。資料を追加して再分析し,信頼性と妥当性を確認した。また,コミュニケーションスキルを測定するための既存の尺度をレビューして,教員に求められるスキルに特化した尺度を試作した。 3.教員資質の開発 教育実習生を対象とするコミュニケーションスキル訓練のためのプログラムを開発するために,試行授業を実施し,その効果を検討した。試行授業に参加した協力者について,さらに教育実習中の経験について追跡調査を実施するとともに,実際の授業を観察・記録して効果を検証した。訓練の成果を活かすには授業反省会等を通じたセルフモニターが有効であることが示唆された。
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