2007 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害幼児のための神経心理学的検査の開発と発達支援
Project/Area Number |
19530581
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小林 久男 Saitama University, 教育学部, 教授 (50004122)
|
Keywords | 注意 / 同時処理 / 継次処理 / プランニング / 神経心理学的検査 / 持続的注意 / 選択的注意 / 幼児 |
Research Abstract |
研究目的は、(1)注意、(2)回時処理、(3)継次処理、(4)プランニングの4つの下位検査から構成される幼児用の神経心理学的検査の開発である。本年度は、(1)これら4つの下位検査の内容について検討すること、(2)注意システムの検査を作成して健常児を対象に実施するヒと、の2点について行った。 1.下位検査の内容の検討下位検査の内容については、注意システムの検査では、持続的注意検査として[楽器」と「お話」,選択的注意検査として「動物ストループ」の各検査を作成した。同時処理システムの検査では、「積木の組み立て」、「トークンテスト」、「絵画完成」、継次処理システムの検査では、「数唱」。(5桁まで)。「簡単な文章の復唱」(2〜5語)、「グー・チョキ・パーの構成」、「玩真を用いた大きい順・小さい順の並べ替え」。プランニングシステムの検査では、「次元の異なるカード分類」(非言語性プランニング能力の検査)、「まんがの説明」(言語性プランニング能力の検査)、の各検査を作成した。 2.注意システムの検査の作成とその健常児における検討注意システムの検査として、(1)持続的注意検査、(2)選択酌注意検査を作成した。持続的注意検査の下位検査として「楽器」と「お話」を作成した。前者は、カスタネット、タンバリン、笛、シンバル、リコーダの5種類の楽器の吾を約3秒に1回あ割合で2分間ランダムに発生させたものをあらかじめテープに録音しておき、標的音.(リコーダ)を検出させるものである。後者は「さるかにがっせん」の物語を1分間聞かせ、標的語.(「かに」、「かき」、「サル」)を検出させるものである。標的語の違いにより全部で3つの問題が作成された。選択的注意検査としては、文字と色を使用するストループ検査の幼児版として動物の絵のペアを用いた。全部で3枚の刺激呈示図版を作成した。1枚巨は実物大に対応した動物のペア20組を呈示するもの、2枚目は言葉で刺激語(動物のペア)を呈示ずるもの、3枚貝は大きさがランダムな動物のペアを呈示するもので、それぞれどちらが大きいかを尋ねる。上記の(1)(2)の2種類の検査を、4歳児(9名)、5歳児(11名)、6歳児(10名)に実施して、各年齢の標準値を求めた。
|