2009 Fiscal Year Annual Research Report
大学教育におけるプロジェクト学習の構造化と不確定志向性
Project/Area Number |
19530608
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
安永 悟 Kurume University, 文学部, 教授 (60182341)
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Keywords | 自律性 / プロジェクト学習 / LTD話し合い学習法 / 自尊感情 / 不確定志向性 |
Research Abstract |
21年度は、これまで開発にあたり、本研究では中核的な尺度として用いている協同作業認識尺度が、教育心理学研究に採択され、学会誌に掲載されたことが、まず大きな成果であった。これにより、協同効用・個人志向・互恵懸念の3因子18項目5件法からなる本尺度の信頼性と妥当性が認められたことになり、研究全体の信頼性と妥当性を高めることにつながった。 この尺度を用いて、対話中心の授業を受けた学生が講義中心の授業を受けた学生と比べて、協同学習に対する認識を改善するか否かを検討した。その結果、予想通り、前者は協同に対する認識を改善し、後者は協同に対する認識を悪化させることが認められた。 また、この協同に関する認識が発達的にどのように変化するかも検討することができた。それによると小学校4年生の段階をピークに、年齢発達に伴い、協同に対する認識が低下することが認められた。また、協同に関する認識が大きく変化する年齢段階があり、その変化と学校適応との関係が明らかになった。 プロジェクト学習に関しては、心理学科2年生10名を対象にプロジェクト的な学習形態を導入し、不確定性との関係を測定した。分析はこれからである。 なお、本研究では、プロジェクト学習の基礎となる学習法や対話法をLTD話し合い学習法に依拠しながら教えている。これまでは、LTDを導入する方法として、LTDの基本過程(過程プラン、8ステップ)を一括して教えていたが(一括導入法)、分割して導入する方法(分割導入法)を確立することができた。また、ジグソー法を用いた導入法も確立することができ、学習者のニーズに合わせた導入法を採用することができるようになった。 加えて、プロジェクト学習看護技術を対象とした場合の協同による学習過程も検討できた。
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Research Products
(7 results)