• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2009 Fiscal Year Annual Research Report

身体的健康のリスク要因としての敵意,抑うつ,および,神経症傾向に共通する要因の探求

Research Project

Project/Area Number 19530613
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

大芦 治  Chiba University, 教育学部, 准教授 (30289235)

Keywords健康心理学 / 抑うつ / 不安 / 敵意
Research Abstract

敵意,抑うつ,神経症傾向という3つの心理的特性はそれぞれ異なる特性であるにもかかわらず類似した身体疾患のリスクとなることが知られているが,そこからこの3者に共通する何等かの要因が存在している可能性が考えられる.そのような共通要因としてコントロールの不可能性の認知を仮定し検平成19年度にその検討を行った.しかし,その際作成したコントロール不可能性の測定尺度は,抑うつ,敵意,神経症の共通要因であることが認められたものの寄与する割合は比較的低かった.ただ,この研究で用いた尺度はコントロール不可能性の構成概念を十分に検討したものでもなかったので,本年度は,そうした問題点を受け再度調査を行った.まず,106人を対象に行った予備調査で,コントロール不可能性の認知を,(1)対処行動のコントロール不可能性,(2)認知されたコントロール不可能性に分け,尺度を作成した.次いで,大学生358人を対象とした調査で,このコントロール不可能性に関する尺度に加え,抑うつ,敵意,神経症傾向の各尺度を実施した.結果は,偏相関分析によって検討されたが,抑うつ・敵意・神経症傾向の3者の共通要因として寄与の割合が高いのは対処行動のコントロール不可能性のような行動の有効性に関する認知ではなくより一般的な状況に対する"認知されたコントロール不可能性"であった.これは心疾患との関連が指摘されているシニシズムに近いもののように思われた.
以上の成果は,日本パーソナリティ心理学会第18回大会,千葉大学教育学部研究紀要第58巻に発表したほか,本研究を実施する課程で検討した文献を展望した著書を「健康心理学入門」(島井編,有斐閣刊)の中の1章としてまとめ出版した.

  • Research Products

    (3 results)

All 2010 2009

All Journal Article (2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 抑うつ,敵意,神症傾向に共通するコントロール不可能性の認知の要因の検討(2)2010

    • Author(s)
      大芦治
    • Journal Title

      千葉大学教育学部研究紀要 58

      Pages: 275-278

  • [Journal Article]2009

    • Author(s)
      大芦治
    • Journal Title

      健康リスク要因とパーソナリティ(島井哲志ら編「健康心理学入門」の第8章)(有斐閣)

      Pages: 121-134

  • [Presentation] 抑うつ,敵意,神経症傾向に共通する要因の検討(2)-コントロール不可能性の要因の再検討-2009

    • Author(s)
      大芦治
    • Organizer
      日本パーソナリティ心理学会第18大会
    • Place of Presentation
      川崎医療福祉大学(岡山県)
    • Year and Date
      2009-11-29

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi