2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530635
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
越智 啓太 Hosei University, 文学部, 准教授 (40338843)
|
Keywords | 性犯罪 / 子供に対する犯罪 / 防犯教育 / 安全教育 / 性教育 / 犯罪心理 / 臨床心理学的地域援助 / 小学生 |
Research Abstract |
子供に対する性犯罪防止プログラムを作成するにあたって,本年は子供に対する性犯罪者についての国外の研究について網羅的なサーベイを行った。とくに重点的に検討したのは,性犯罪者の手口の問題である。アメリカの性犯罪者の手口と本邦における性犯罪者の手口を文献および警察資料の分析から洗い出し,以下の3つのタイプに分類した。1仲良し型A(孤立した子供に長期的に接近するもの),2仲良し型B(言語的に巧みに子供を誘い出すもの),3連れ去り型(強引に車などに乗せたり,凶器を使って子供を連れ去るもの)。次に,これらの手口について従来の防犯手法,たとえば,防犯ベルや「知らないおじさんについて行かない」という教育が効果があるのかについて検討した。その結果,従来の防犯手法では,これらの犯罪に対して十分な防衛ができないことがわかった。たとえば,防犯ベルに関しては仲良し型に関しては「だまして連れ出す」以上,ならすタイミングがつかめないし,また「連れ去り型」の現実の手口では防犯ベルを物理的に鳴らすことはできないということがわかった。 次に,子供に効果的な防犯手法を教育するための前提として「犯罪についてどの程度のことを子供に教えるべきか」という間題がある。とくに子供が巻き込まれる犯罪は性犯罪が多いためにこの範囲は性教育とも絡んでくる問題である。そとで,板橋区のPTA対してアンケート調査を行った,その結果,健全な性教査を行うことが基本として必要であるが,性犯罪については具体的にどのような人が犯人で,どのような手口で犯罪が行われ,どのようなことをされるのか,について小学校高学年生には教えるべきであるという結果が得られた。 これらの結果をふまえて,具体的な小学生向けの性犯罪防止プログラムのカリキュラム作成を次年度以降,行っていくつもりである。
|
Research Products
(1 results)