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2007 Fiscal Year Annual Research Report

仮名・漢字表記語の意味符号化と音韻符号化

Research Project

Project/Area Number 19530667
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

日野 泰志  Waseda University, 文学学術院, 准教授 (00386567)

Keywords仮名表記語 / 漢字表記語 / 形態隣接語 / 音韻隣接語 / 形態-音韻対応の-貫性 / 音韻-形態対応の-貫性 / 形態-意味対応の-貫性 / 音韻-意味対応の-貫性
Research Abstract

仮名表記語と漢字表記語に仮定される形態・音韻・意味間の対応関係の性質の違いから,仮名表記語は漢字表記語よりも音韻符号化が容易であるのに対して,漢字表記語は仮名表記語よりも意味符号化が容易であると考えられてきた。そこで,この仮定の妥当性を再検討するために,辞書を使った語彙データ分析と質問紙調査により,仮名表記語と漢字表記語とが持つ形態・音韻・意味間の対応関係の一貫性の程度の測定を試みた。
カタカナ語339語と漢字熟語775語を対象に,国立国語研究所(1993)から形態隣接語とモーラ単位の音韻隣接語を検索し,これらを使って各語の形態-音韻間,音韻-形態間,形態-意味間,音韻-意味間の対応関係の一貫性の程度の測定を試みた。まず,各語とその形態隣接語とが音韻情報を共有する程度を分析することで,形態-音韻対応の-貫性を評価した。同様に,各語とその音韻隣接語とが形態情報を共有する程度を分析することで音韻-形態対応の一貫性を評価した。次に,876名の参加者に1114語とその形態隣接語との間の意味の類似性を評定してもらい,この評定値をもとに元の語と形態隣接語とが意味情報を共有する程度を分析し,形態-意味対応の一貫性を評価した。さらに,873名の参加者には各語と音韻隣接語との間の意味類似性も評定してもらい,音韻-意味対応の一貫性を評価した。
これらの調査・分析の結果,仮名・漢学表記語共に,形態-音韻対応の一貫性は高いことが明かとなった。また,形態-意味対応と音韻-意味対応の一貫性は,語が持つ形態隣接語と音韻隣接語の数に強く依存することも明らかとなった。これらの結果から,仮名表記語は漢字表記語よりも音韻符号化が容易であり,逆に漢字表記語は仮名表記語よりも意味符号化が容易であるとする仮説は必ずしも妥当なものではないことが明らかとなった。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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