2007 Fiscal Year Annual Research Report
「読み」の発達性障害に関する認知神経心理学的研究:実験的・モデル論的アプローチ
Project/Area Number |
19530672
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
伊集院 睦雄 Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology, 東京都老人総合研究所, 研究員 (00250192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 彰 筑波大学, 人間総合科学研究科, 准教授 (10270688)
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Keywords | 言語 / 発達障害 / 失読 / シミュレーション / 認知神経心理学 |
Research Abstract |
本研究では,日本語話者における表層失読と音韻失読に注目し,これらの発達性失読症状を検出可能な検査刺激を作成して失読例に実施するとともに,モデル論的見地から我が国における発達性失読の発現機序を検討することを目的とする. 今年度は,まず,日本語発話者がどのような過程で漢字の読みを学習しているのかを調査し,どの発達段階でどのような語の読みを学習しているのかを調べ,各学年に対応する規則語と不規則語の刺激語リストを作成する元となるデータベースを構築した.これにより,次年度に予定されている発達性失読に対する音読検査が実施可能となった. さらに,シミュレーション・モデルのパイロット版を構築した.これはフィードフォワード・タイプの単純な読みのモデルであるが,実際の児童が学ぶ順に漢字を学習させている.そのため,従来のモデルでは再現できなかった配当学年の影響が現れ,健常児童の音読特徴を反映させることが可能になった.本結果は,次年度に構築する文字形態,音韻形態,意味の各表象が双方向的に計算される,日本語の学習過程を反映させた単語の読みのモデルに反映される予定である.
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