2008 Fiscal Year Annual Research Report
朝鮮半島の分断と統一をめぐる日韓相互認識の現状と課題
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19530677
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
高 吉嬉 Yamagata University, 地域教育文化学部, 准教授 (20344781)
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Keywords | 韓国・朝鮮 / 朝鮮半島の分断と統一 / 日韓関係 / 日韓歴史教育 / 日韓平和教育 / 社会科教育 / 相互理解教育 / 東北アジア |
Research Abstract |
平成20年度は、朝鮮半島の分断と統一をめぐる日韓相互認識の現状と課題を考究していくため、次のようなことを行った。第一に、上記の研究テーマに関連する資料や文献の収集に努め、特に韓国の統一教育関連教科書を集めその整備を図った。第二に、東北アジアの平和構築のための教育的課題や視座を模索するため、日韓中学校歴史教科書の記述内容を中心に朝鮮半島の現代史認識の現状を分析し、また韓国における「学校統一教育」の歴史的変遷と課題を考察する研究活動を行った。その結果、以下のよう実績を挙げてきた。 第一に、学会などに出かけて積極的に口頭発表を行った。例えば、(1)「日韓両国の教科書にみる朝鮮半島の現代史認識-東北アジアの平和構築と社会科の課題を考えつつ-」(「第17回韓国日本近代学会」韓国・三育大学校、5月25日)、(2)「韓国における「学校統一教育」の歴史的変遷と課題」(「第18回同学会」立命館アジア太平洋大学、10月25日)である。 第二に、上記の発表などを土台に研究活動を行った。例えば、(1)「日韓中学校歴史教科書にみる朝鮮半島の現代史認識-東北アジアの平和構築と日本の社会科教育の課題を考えつつ-」、(『日本近代学研究第』第21輯、韓国日本近代学会)、(2)「韓国における「学校統一教育」の歴史的変遷と課題」(同誌、第23輯)、(3)「日韓両国の初等教育における世界地理学習」(『山形大学教職・教育実践研究』第3号、山形大学教職研究総合センター)を投稿・掲載した。そのほか、韓国の教育政策動向を把握するため、「(翻訳)韓国における教育政策と研究の動向(高鐫)」(『2008日本教育行政政策学会年報』第16号、日本教育行政政策学会)を投稿し掲載予定である。 現在は、収集した資料や文献の整備を図りつつ、上記のテーマを韓国の『道徳』教科書の内容を中心に分析している。また平成21年度は本研究の最終年度であるため、学会発表と論文投稿をしながら、これまでの研究成果をまとめて『研究成果報告書』を作成することに力を入れていく予定である
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