2007 Fiscal Year Annual Research Report
すべての教員に障害児に関する知識、技能を習得させるための教師教育の在り方
Project/Area Number |
19530685
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
河合 康 Joetsu University of Education, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (90224724)
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Keywords | 特別技援教育 / 障害児 / 教師教育 |
Research Abstract |
平成19年度においては、大学において、教員免許状希望学生に対して特別支援教育又は障害児教育関連をいかなるかたちで設定すべきかについての知見を得ることであった。本研究の結果、「幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程」において障害児教育関連科目を必修化しなければならないとする規定が見逃されている大学がみられることが明らかとなった。 また、科目が設定されていても、一部で障害に関する内容を扱う科目が4分の3以上を占めており、その内、障害の内容に配分されている時間が2割以下という科目が6割近くを占めており、量的・質的に不十分な状況であることが認められた。このような実態にも関わらず、大学関係者の意識を低く、見直し作業を行っていない大学や、現状で良しとする大学が多かった。今後は、教育職員免許法における義務内容、すなわち、障害児教育関連科目を、教職科目の中の「幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程」において必修として設定すべきことを、行政側から各大学に早急に周知徹底すべきであることが指摘された。 その一方で、先駆的な取り組みを実施している大学の存在も明らかになり、教職科目における障害児教育関連科目の設定に関しては、意識の高い大学と低い大学に二極分化している傾向が認められ、後者は小学校課程がない大学に多い傾向がみられた。特に、先駆的な取り組みを実施している大学の中には、介護等体験との連接を意識している大学もみられ、今後のあり方に示唆を与えるものであった。
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Research Products
(2 results)