2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530689
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
山崎 準二 Tokyo Gakugei University, 教員養成カリキュラム開発研究センター, 教授 (50144051)
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Keywords | 女性教師 / ライフコース / 事例的調査 / 質的調査 |
Research Abstract |
本研究は、学校教師が直面する様々な特徴と課題を集約的に抱える女性教師に焦点を当て、彼女らの「教師としての発達と力量形成」のプロセスを明らかにしつつ、男性教師も含めた教師全体の発達・力量形成サポートシステム構築に向けた基礎的データの収集・蓄積・提供を目的としている。 研究の初年度であった平成19年度は、出身大学・学部、年齢、勤務校種の異なる、男性1人を含む5名の教師にインタビュー調査を実施した。インタビューは、一人4〜6時間に及び、かなり丁寧なライフコースの聞き取りが可能となった。男性教師を対象に加えたのは、男性という立場に加えて、主幹職という立場からの、現在の学校現場における女性教師の抱える問題を聞き取ることを目的としたからである。4人の女性教師は、すでに職場において中心的位置にある40歳代の教師と、新任期の困難さを乗り切った20歳代後半の教師、各2人ずつである。それぞれの職場での位置と役割の違い、キャリアの違いに起因する様々な問題が得られたことに加えて、4人とも共通して職場での仕事の加重、子どもとその保護者の意識と態度の多様性と困難性を訴えたことが特徴的であった。 現在、新たな対象者に対してのインタビュー調査実施の準備とともに、インタビュー調査データに対する質的な分析枠組みと方法についての理論的整備を合わせて行っている段階である。研究最終年度である平成20年度に、インタビュー調査実施して得られたデータを用いて、それらを問題提起していく予定である。
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