Research Abstract |
最終年度にあたる本年度は,昨年度実施した京都市,出雲市,岡山市のインタビューにおける発話をテープに起こし,学校運営協議会制度導入の市教育委員会の動機,活動体制と内容,政策意図とのずれ等を整理し,日本教育経営学会第49回大会(千葉大学)において発表するとともに,その研究を日本教育行政学会に投稿中である。はた,これらの事例の詳細については,各事例を担当した研究代表者及び研究協力者が各大学の紀要にまとめる予定である。 第2に,昨年度実施した学校運営協議会に対する調査結果をまとめ,研究協力者の大学紀要にまとめた。 第3に,本研究の主題である子どもの社会性や学習意欲等を測定するために,関連文献をさらに収集するとともに,数回にわたって研究代表者・分担者・協力者の間で検討会を開催し,質問紙を作成した。子どもの学習生活に関しては文部科学省において悉皆調査がなされているところではあるが,その項目数が少なく,結果の安定性に疑問が生じたために,新たに子どもの自己肯定意識,規範意識(意識面と行動面),身につけている社会的スキル,学習意欲,子どもの生活体験,地域社会との連携度等を変数とする調査票を作成し,学校運営協議会を設置している学校とそうでない学校を選び調査を実施した。調査対象校は小学校8校で,中学校8校で,回収した回答は約2,800である。現在は,入力作業を終了し,基礎的集計結果を第50回日本教育経営学会(静岡大学)において発表する予定である。今後,多変量解析を試みて,日本教育行政学会,日本学習社会学会等で随時発表する予定である。
|