2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530731
|
Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
渡辺 かよ子 Aichi Shukutoku University, 文学部, 教授 (90220871)
|
Keywords | メンタリング / メンター / 青少年問題 / ボランティア |
Research Abstract |
本年度は3年計画の研究の最終年度にあたり、市民運動としてのメンタリング運動における学校の役割を総括し、今後の研究課題の明確化にむけた1年となった。「米国連邦政策におけるメンタリング・プログラムと学校教育制度」では、世界各国のメンタリング運動の中核となっている米国のメンタリング運動が教育や福祉等の連邦政策にいかに促進されその位置づけを明らかにすると共に、学校型メンタリング・プログラムの成果を総括した。また、「米国の進学格差是正に向けた教育改革の成果と課題:GEAR UPの分析を中心に」では、メンタリング・プログラムをその介入政策の中核にしているGEAR UP(Gaining Early Awareness and Readiness for Undergraduate Programs)の成果と課題を総括した。「各国の青少年向けメンタリング運動の展開」では、米国や日本を含む各国のメンタリング運動の展開動向を概括ならびに比較の視点からの各国の特徴を明らかにした。学会発表では、高等教育における専門職養成におけるメンタリング・プログラムの成果と課題、人口比では世界で最もメンタリング運動が進展しているといわれているカナダでのフィールド調査に基づく事例研究、世界のメンタリング運動からは特異な日本のBBS運動(=米国のBBBS運動)の歴史的展開過程の分析、メンタリングと生涯発達の基礎理論の研究等、メンタリング運動と法律に基づく公的な学校教育制度がいかに連携すべきか、生涯学習社会の構築に必要なフォーマルな教育とノンフォーマルな教育、インフォーマルな教育の連携可能性のバリエーションに関する実態調査と基礎理論研究をメンタリングと教育の重なりと学校教育との連関に焦点づけて行った。
|