2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530750
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
阿曽沼 明裕 Nagoya University, 教育発逹科学研究科, 准教授 (80261759)
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Keywords | 大学院 / 財政基盤 / 日米比較 / 研究大学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、米国の大学院の財政的基盤にどのような構造的なパターンがあるのか、その多様なパターンの背景と要因、その多様性がもたらす利点や問題点などを探り、そこで得られた多様性を分析するための枠組を使いつつ日米の大学院の財政基盤の比較分析を行う、というものである。そのために平成19年度は、研究のレビューと分析枠組みの検討、個別大学のHPより大学情報に関する整理、米国の研究大学への訪問調査、を行った。 先攻研究については、本研究は大学院の財政的基盤を検討するものであるが、大学院の活動を他と分けて考えることが困難であるため、大学院教育に限定した財政基盤の検討はほとんど無い。そこで、高等教育財政全般にわたる先攻研究の検討を行い、米国の研究大学の収支構造などについて理解を深めた。ただし、直接に大学院教育に関わる財務の情報が得られにくいので、分析の枠組みの構築にまでは至っていない。分析枠組みについては、米国の大学に対する訪問調査や次年度以降の個別大学に関する財務の分析で、より踏み込んだ検討を行う予定である。 個別大学の機関レベルの財務情報については、各大学のHPからいくつかピックアップして検討を行った。私立大学と州立大学の違い、学士課程を持つスクールの有無などの組織的な違いと機関レベルの財務との関係などの検討を行った。 訪問調査は、パイロット調査的に、米国の研究大学の代表的な2校(スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校)に訪問し、幾つかのスクール(日本で言えば学部、研究科)のディーンや副ディーンにインタビューを行い、大学院教育の財源にどのようなパターンがあるのか、整理検討を行った。
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