2007 Fiscal Year Annual Research Report
ニューカマーの子どもの不就学に関する研究-義務教育段階のシステム改善に向けて-
Project/Area Number |
19530759
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
清水 睦美 Tokyo University of Science, 理工学部, 准教授 (70349827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児島 明 和光大学, 現代人間学部, 准教授 (90366956)
角替 弘規 桐蔭横浜大学, 工学部, 准教授 (10298292)
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Keywords | ニューカマー / 学校 / 当事者 / 国際教室 / 不就学 / 地域 / 教育学 |
Research Abstract |
1970年代末から長期滞在する外国人、いわゆるニューカマーに関わる教育問題において、現在最も注目されているのが「不就学」問題である。本研究では、その実態が少数に留められている地域を取り上げ、そのような実態が生み出される背景を探ることを目的としている。 初年度にあたる本年度は、まず、前半でニューカマー研究の動向を確認するための文献調査を行うと同時に、当該地域で活動する外国人青少年の当事者団体「すたんどばいみー」のこれまでの活動とそれを支える地域の学校やボランティアの関係を再検討した。特に、日本に住む外国人児童生徒が自らをその「当事者」として認識していく過程と並行して、地域にある学校の教員やボランティア、そして、ニューカマーを研究対象とする研究者が、ニューカマーを支える「当事者」となる過程を描き出すことで、この地域のニューカマーの教育問題に関わる一つのあり方を描き出すことができた。この活動は当該地域の一部で行われているものではあるが、ニューカマーの児童生徒と日本人の関係を分析対象としたことで、「不就学」の実態を少数に導く地域条件の一つを仮説的に検討することができたと考えている。 続いて後半は、ニューカマーの児童生徒が日本の学校の参入する際の最も典型的な窓口となる当該地域の「国際教室」を中心に、インタビュー調査を実施した。内容は、エスニックグループ別の就学状況、不就学(不登校)の実態、外国人児童生徒に関して学校内で浮上している問題等である。H20年度前半は、この内容の析を進めていく予定である。
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