2008 Fiscal Year Annual Research Report
多元的市民性と比較文化的視点に基づく我が国教育における「公民」性形成に関する研究
Project/Area Number |
19530774
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷口 和也 Tohoku University, 大学院・教育学研究科, 准教授 (60281945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 功太郎 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (00270265)
板橋 孝幸 福島大学, 総合教育研究センター, 准教授 (00447210)
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Keywords | シチズンシップ / 公民的資質 / 多文化共生社会 / 多元的シチズンシップ |
Research Abstract |
本年度は、日本における「公民的資質」を世界的視野から位置づけた研究の成果の口頭発表の年で、(1)"Three Companions of Perspective in Discussing Asian Citizenship Education"、(2)"The Concept of Pluralistic Society in Asian Society"、(3)"New National Curriculum Standard and The Character Citizenship Education in Japan"の三つの国際学会での発表を行った。前二者は、アジア地域の「公民」観について明らかにしたものであり、(3)は、日本における「公民的資質」観の変遷を明らかにしたものである。(4)また、現在、交渉中であるが "The Origin of Japanese Citizenship"と題して日本の公民観の源流に関する研究を、イギリスで共著として出版する予定である。 さらに、本年度は、公民観の多重性に関する研究を行った。国内や(5)「多元的物語(マルチ・ナラティブ)としての歴史教育」と題して、日本国内における地域性や多重性を論じた上で、歴史教育実践の新たな提案を行ったものであり、また、(6)佐藤(申請時よりの研究協力者、2009年4月より帝京大学助教)による研究は、限られた地域リーダーとしての公民形成に関して論じたものである。 ヨーロッパを例にした多元的シチズンシップ研究はいくつか見られるが、本研究は、アジア地域と日本を例にして、グローバル-アジア文化圏-ナショナル-ローカルの視点からこの多元的シチズンシップに関して論じた経過として、集約しつつある。
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Research Products
(6 results)