2007 Fiscal Year Annual Research Report
ろう学校のための教科教材の開発・研究-手話映像を取り込んで-
Project/Area Number |
19530779
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
米山 文雄 Tsukuba University of Technology, 産業技術学部, 講師 (20220775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 教昭 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (70232014)
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Keywords | 聴覚障害 / 教材 / 手話 / ろう学校 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ろう学校との連携の下で、聴覚障害幼児・児童の学習意欲を高めることを目指して、聴覚障害児教育を対象とした手話教材ソフトの研究・開発を行うことである。 手話教材の研究・開発・利用に関しての実践が重ねられている北欧(スウェーデン、フィンランド)へ出向き、情報・資料収集と教材研究の協議を行った。フィンランドでは、ろう学校及びろうあ連盟での手話教材の調査を行い、本研究の趣旨とも合致する生活に即したイラストを多用した幼児・児童及びその家族のための手話絵本を手にすることができた。また、スウェーデンでは、ろう学校と大学及び教材研究所などを訪問し、それらの利用・開発・作成について調査するとともに担当者との意見交換を行い、書記言語による文章表現を把握するためには「単語レベル」から「文節レベル」までを手話表現とリンクさせた教材が必要不可欠であることで意見が一致した。同時に、漢字文化を持つ日本での手話教材開発・研究への興味・関心を受けて、今後の研究交流の継続も確認できた。 次に、ろう学校現場における手話教材の必要性を把握して今後の連携を的確に行うために、帯広ろう学校、坂戸ろう学校、長野ろう学校、熊本ろう学校、沖縄ろう学校へ出向し授業見学を行いながら、手話リンク教材利用の授業実践が可能である教員との協議を行った。その中で、坂戸ろう学校、長野ろう学校、沖縄ろう学校の教員から、継続的な授業実践との連携と教材開発・研究の協力の要望を受け、具体的作業を進めることとなった。坂戸ろう学校では、小学国語科の動詞に関する教材および、幼稚部の児童と保護者と一緒に学べる教材を、沖縄ろう学校では、小学社会科の教材を、訪問した北欧での手話教材に関する知見をもとに、ろう学校教員の要望と照らし合わせながら手話ビデオ撮影、教材ソフト作成を進めている。長野ろう学校では、中学理科の教材に向けて現在打ち合わせ中である。
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