2007 Fiscal Year Annual Research Report
教員養成系大学における絵画教育内容の構造化についての研究
Project/Area Number |
19530786
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小澤 基弘 Saitama University, 教育学部, 教授 (40241913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 修 千葉大学, 教育学部, 准教授 (20302515)
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Keywords | 絵画教育内容 / 構造化 / シラバスとアンケート / 制作と理論の相関 / 油彩画・自国の絵画 / 現代美術・メディア表現 / 感性と個性 |
Research Abstract |
本年度は、全国国立大学教員養成部の絵画教育内容の全貌を把握するために,開示されているシラバスを可能な限り検索し,それらを要約して,キーワードを抽出しその頻度表を作成した。そして,その成果を「教員養成大学、学部における絵画教育内容の構造化についての研究1」(『埼玉大学紀要教育学部(第57巻第1号)』に掲載した。この調査を通して,現在の教育学部における絵画教育の実態が大方把握できた。そのなかから浮上してきた諸問題,具体的には油彩画中心の教育,自国の絵画の教育,映像メデイアの教育,現代美術の教育,制作と理論の相関の問題、感性と個性に対する認識,に関して,更なる調査の必要性が浮上した。従って,全国国立系教員養成大学・学部の絵画教員全員にアンケート形式でこれらの問題に対する見解を調査した。約半数(30名程度)からの回答を得ることができ,その回答内容の考察を次いで行った。そめ成果は「教員養成大学・学部における絵画教育内容の構造化についての研究II」として次回『埼玉大学紀要教育学部』に掲載予定である。こうしたシラバス分析,アンケート分析と同時に,具体的な絵画教育の実態を把握するために,島根大学(新井知生教授)と岡山大学(泉谷淑夫教授>へ出張し,絵画担当教員へのインタビュー,そして授業実践の取材を行った。また研究分担者である加藤修は,千葉大学での自らの絵画教育内容に関して一年を通じて記録し,その分析を試みた。こうした教育現場からの報告は,現在論文の形態としてまとめているところである。次年度は更に具体的な授業実践の調査を継続するとともに,各絵画教員からの聞き取り調査を継続して行うと共に,これらの基盤的な研究を礎にし,中学校教員らからの教育現場の実態と刷り合わせながら,大学における絵画教育内容の軸を明確化し,その構造化を図るものとする。
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