2009 Fiscal Year Annual Research Report
循環型社会を目指す「ものづくり・環境づくり」学習-地域素材、木・稲・雪をテーマに
Project/Area Number |
19530793
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
阿部 靖子 Joetsu University of Education, 大学院・学校教育研究科, 教授 (00212556)
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Keywords | ものづくり / 環境づくり |
Research Abstract |
本年度は研究最終年度として,2年間の調査研究,資料収集及び実践をもとに,小・中学校の授業で行われている木・稲・雪をテーマとした学習教材についてまとめをおこなった。その際,前年度調査を実施したスウェーデンのものづくり教育と,イギリスのD&T(デザイン&テクノロジー教科)のあり方が意義深いものとして考えられた。このような地域の素材とかかわるものづくりは,循環型社会を築く上で重要な自分のまわりの環境を見つめ,見直す目を養い,しかも体験を通して学ぶ教材として重要であることがいえる。 また,学習指導要領改訂の時期にあたる中で,図画工作科・美術科教育の学習内容に,「ものづくり」よりむしろ,空間・場所・環境という視点が重視されてきているように思われる。本研究で実践した「環境づくり」の活動などが,その教材開発の例として,重要な提案となることが期待できる。 以上,本研究の成果である「ものづくり・環境づくり」学習は,自己表現に偏りがちな日本の美術教育に対し,自分のまわりに目を向け,地球全体のことを考え表現する学習として,一つの方向を与えるものと考える。
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