2008 Fiscal Year Annual Research Report
科学的な認識の基礎を養う生活科指導のあり方に関する研究
Project/Area Number |
19530801
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
野田 敦敬 Aichi University of Education, 教育学部, 教授 (30293731)
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Keywords | 教育学 / 生活科教育 / 科学的思考 |
Research Abstract |
以下に示した6つの側面から生活科において、どのように科学的な見方や考え方の基礎を養い中学年以降の理科学習につなげていくかについて、質問紙やインタビュー調査の分析、関連する授業実践の計画及び実施など研究を進めてきた。その成果を日本理科教育学会第58回全国大会(9月)及び日本理科教育学会東海支部大会(11月)にて、研究発表した。 研究の6つの側面概要と成果 1:4年生を担任したことのある小学校教諭に空気の認識についてのインタビュー調査を行い、問題点を明らかにすると共に、1学生で「空気砲」を教材化した授業実践を行い、中学年理科につなげる空気の扱い方を考察した。 2:小学校1年生と3年生にゴムの体験に関するアンケート調査を行うと共に、昭和52年の学習指導要領以降のゴム教材の扱いについて調べ、新学習指導要領で3年生の理科で扱われることになった「ゴムの働きと性質」の学習につなげるために、生活科ではどのような体験が必要かを1年生での授業実践を通して明らかにした。 3:3・4年生の児童及び教師を対象としたアンケート調査及び先進校の実践事例の分析から、理科における生活科学習の影響について調査し、生活科から理科へのつながりを考える上での共通点を明らかにした。 4:カブトムシを教材とし、2年生を対象として、飼育容器を工夫して、一人一飼育で、約1年間、幼虫→蜻→成虫→卵→孵化→幼虫の飼育をさせ、命の連続性に気付かせる実践研究を行った。 5:低学年の他教科との合科的・関連的な指導の可能性を探り、特に、身近な自然を学習対象とすることが、一つの教科枠を越えた学習が成立する可能性が大きいことを明らかにした。 6:低学年において、土、光、水、大気をいかに体感させれば、環境教育の基礎を養うことができるかを2年生を対象とした実践的研究から明らかにした。
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