2009 Fiscal Year Annual Research Report
科学的な認識の基礎を養う生活科指導のあり方に関する研究
Project/Area Number |
19530801
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
野田 敦敬 Aichi University of Education, 教育学部, 教授 (30293731)
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Keywords | 教育学 / 生活科教育 / 科学的思考 |
Research Abstract |
以下の5つの側面から生活科において、どのように科学的な認識の基礎を養い中学年以降の理科学習につなげていくかについて、質問紙やインタビュー調査の分析、関連する授業実践の計画及び実施など研究を進めてきた。その成果を日本理科教育学会第59回全国大会(8月)及び日本理科教育学会東海支部大会(11月)にて、研究発表した。 研究の5つの側面概要と成果 1:愛知県私立幼稚園連盟の協力を得て、生活科の前段階である幼児を対象として、夏と秋に生物の触れあいの調査を実施した。10年前の同様の調査に比べ、触れあいの度合いが著しく低下しており、生活科での一層の生物との触れあいが必要である。 2:低学年児童の科学的な認識を養うには、ものづくりは重要な活動である。そこで、風・水・光・ゴム・磁石などの自然事象や身近なものを活用した100のおもちゃ作りのデータベースを作成し、一部、実践を通してその有効性を検証した。 3:生活科では、命への感性を育むために動物の飼育活動が内容の一つである。しかし、感染症やアレルギーの問題で敬遠されがちである。そこで、小学校における動物の飼育環境について調査し、その実態を明らかにすると共に、改善策や啓発策について検討した。 4:生活環境の変化から季節感が薄れてきており、それが科学的な認識の基礎を養うことに少なからず影響を与えているのではないかという問題意識から、小学校1~6年生約700人を対象にしたアンケート調査で実態を明らかにすると共に、生活科における季節感の定着を図る方策を提案した。 5:都市部でも容易に採集することが可能なダンゴムシを教材として、科学的な認識の基礎を養う実践事例について小学校2年生での実践を基に構築した。
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