2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530809
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
關 浩和 Hyogo University of Teacher Education, 学校教育研究科, 教授 (00432584)
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Keywords | 社会科教育 / 教材開発 / 情報リテラシー / 情報読解力 / 学習指導法 / 構成主義的アプローチ / ウェッビング法 / 活用力 |
Research Abstract |
本研究の目的は、情報読解力を育成するための社会科授業のあり方を理論的原理的に考察するとともに、具体的実際的に解明することである。本年度、具体的には次のような手順で研究を進めた。 (1)わが国における情報読解力の育成に関わる事例を収集する。 (2)情報読解力の育成に積極的に取り組んでいる学校を協力校として選定し概査する。 (3)情報読解力の育成の取り組みの概査結果を踏まえて、継続的に調査する学校を抽出する。 (4)収集した実践事例は、情報読解力育成関連の授業実践データベースを開発して蓄積をする。 (5)実践事例の授業関連リソースの整理・編集を行い、分析対象の事例を選択する。 (6)収集した実践事例は、構成主義的アプローチの援用により分類しそれぞれの構成原理を解明する。 (7)分析して解明した構成原理に基づいて、モデルとなる社会科授業を開発する。 モデル授業は、小学校3〜6学年を網羅できる(地理的・歴史的・公民的な分野)ようにする。 (8)開発したモデル授業を実際の現場で実践することで実証的な研究にする。 (9)研究成果を公表する。研究経過は、適宜Webサイトで公表する。 本年度は、日本における先進的な情報読解力に関わる取り組みや授業実践、カリキュラム、テキストなどを収集し、分析して情報読解力を育成するための授業の役割と機能を引き続き究明した。また、情報読解力を育成する社会科授業の新しい形態を社会科教育の体系に組み込むための授業構造を解明し、その具体的な授業モデル開発を行った。本研究の重要性は、情報読解力の育成の視点から日本で行われている授業を捉え直し、新たな枠組みによって、類型化し、授業を説明する点である。その際、構成主義的アプローチの理論を援用して分析のフレームワークを構築した上で、情報読解力を視点にして、学習者の認識内容の質的変容と主体的関与を保障するために開発したウェッビング法による授業開発を継続して取り組んでいる。
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