2007 Fiscal Year Annual Research Report
数学理解の2軸過程モデルに基づく数学科授業改善に関する実践的研究
| Project/Area Number |
19530816
|
|---|
| Research Institution | Hiroshima University |
|---|
Principal Investigator |
小山 正孝 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 教授 (30186837)
|
|---|
| Keywords | 数学理解 / 2軸過程モデル / 数学科教育 / 授業改善 / 実践的研究 / 現職教育 / 教員養成 |
|---|
| Research Abstract |
本研究の目的は、小山が構築した「数学理解の2軸過程モデル」に基づく数学科授業改善の可能性を実践的研究によって明らかにし、中学校・高等学校の数学科教員養成及び現職教育のあり方と具体的方策に対する示唆を得ることである。そのため、本年度は数学科授業改善の原理と方法を理論的に構築することを目的として、(1)文献解釈的・理論的研究による2軸過程モデルの具体化、(2)2軸過程モデルに基づく数学科授業構成の原理と方法についての研修、(3)数学科授業の改善点の把握、(4)2軸過程モデルに基づく数学科授業改善の原理と方法の構築に取り組んだ。その結果、以下のような研究成果が得られた。
第一に、数学教育認識論や数学科教師教育に関する文献解釈的・理論的研究、中学校・高等学校の数学科カリキュラム分析や教材研究を通して、数学理解の2軸過程モデルを具体化し、数学科授業改善により役立つものにすることができた。第二に、2つの中学校と2つの高等学校における校内研修や数学科授業研究において、教職経験年数の異なる複数の数学科教員を対象に、数学理解の2軸過程モデルに基づく数学科授業構成の原理と方法について理論的・実践的な研修を行うことによって、その習得をある程度図ることができた。第三に、2つの中学校と2つの高等学校における数学科授業の記録、数学科教員の数学教育に対する意識調査、生徒の数学理解度の調査等を行うことによって、各中学校・高等学校における現状及び数学科授業において改善すべき問題点を明らかにすることができた。第四に、以上のことを踏まえて、2軸過程モデルに基づく数学科授業改善の原理と方法を理論的・実践的に考察・検討することによって、次年度以降の実践的研究の枠組みを構築することができた。
|
Research Products
(2 results)
