2008 Fiscal Year Annual Research Report
社会的自立を促す高等学校道徳教育プログラムの開発に関する研究
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19530821
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
兼松 儀郎 Naruto University of Education, 大学院・学校教育研究科, 教授 (00319443)
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Keywords | 社会的自立 / 高等学校 / 道徳教育 |
Research Abstract |
本研究は、社会的自立を促す高等学校道徳教育について、系統性のあるプログラムを開発することを目的とする。研究2年目は、イギリスにおける宗教教育、PSHE、市民教育等に関する調査を通じて、日本の道徳教育と比較する視点を得るとともに、青年に対する意識調査の実施、日本の先人教育に関する調査等を通じて、社会的自立の観点からみた高等学校道徳教育の実践的課題を把握した。 本年度の研究によって明らかになったことは、次のとおりである。1.イギリスにおける調査から、社会の一員としての実際の活動や市民としての生き方の教育には道徳性を養う上で実効性があり、日本の道徳教育においては、価値の内面的自覚と集団・社会における行動との連結を図る必要があるといえる。2.青年に対する意識調査から、日本の青年には、人とのつながりや周りとの調和を大切にする傾向があるといえ、この特質をとらえた道徳教育の展開が考えられる。3.日本における先人教育に関する調査から、先人の生き方に具体的にふれる学習は、児童生徒の生き方に強い感化力を有すると考えられる。 また、高等学校道徳教育プログラムの開発については、次の提言ができる。1.高等学校公民科「倫理」 において、他者と共に生きる主体としての自己の確立が重視されていることに着目すべきである。2.高校生が社会の一員としての自覚を深めるような社会の仕組みが求められる。3.体験活動をもとに、社会における自己の生き方や生きる意味を思索させる教育が必要である。4.学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育とともに、生き方の探究に焦点化した時間を設けることについて検討する必要がある。
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Research Products
(2 results)