2008 Fiscal Year Annual Research Report
複式教育における創造性を育む算数科の「授業構成」の研究
Project/Area Number |
19530831
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
平岡 賢治 Nagasaki University, 教育学部, 教授 (10315210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮内 香織 長崎大学, 教育学部, 准教授 (00432964)
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Keywords | 複式教育 / 創造性 / 算数科 / 授業構成 |
Research Abstract |
本研究は、複式授業における「わたり」と「ずらし」の位置づけ、創造性を育む教材の開発とその活用方法、研究代表者および分担者とともに研究を行っている「授業理解の枠組み」を用いて算数科の複式授業のあり方を明らかにすることを目的としている。 平成20年度は昨年度までの対馬(1校)、壱岐(1校)、上五島(2校)の複式学級を有する小学校4校に加え、長崎市内の複式学級を有する小学校と長崎大学教育学部複式学級の協力を得て、授業理解の枠組みの視点から授業構成の考察、学習指導案の協議、授業実践、授業研究を行った。 複式学級における算数科の授業では、子ども達による筑数的活動と教師の「わたり」と「ずらし」のあり方は大変関係が深い。しかし、「授業理解の枠組み」を用いて子ども達の算数的活動の視点から授業の図解化・分析を行い、学習指導案の検討および授業研究の中で「わたり」「ずらし」を、教師の経験ではなく子ども達の算数的活動の視点から客観的に判断できる基準作りの研究を進めている。同時に、先生方に教材の算数・数学的価値とその活用の理解を深め、教材をシンプルにすることにより、翻造性を育む授業の実践的な研究を進め、成果の一部は、研究発表、学会発表で行った。 最終年度は、これらの成果を踏まえて、複式授業における教師の授業力アップをテーマにして授業研究を続ける予定である。研究協力校では職員室での話題が教材や授業展開、子ども達の活動などが多くなり、子ども達の授業への態度も変容している。これらの成果を精査し、複式学級における算数科授業のあり方について学会での発表および提言を行う。
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Research Products
(5 results)