2008 Fiscal Year Annual Research Report
離島に於ける新エネルギー開発及び利用技術教育に関する研究
Project/Area Number |
19530833
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
関根 秀臣 University of the Ryukyus, 教育学部, 教授 (90008516)
|
Keywords | 風力発電 / 制御理論 / ピッチ角制御 / 電力系統 / 最大電力点追従制御 / 技術教育 |
Research Abstract |
近年、環境問題やエネルギー枯渇問題等を克服するため、世界中の多くの地域において環境に優しい発電形態である風力発電が積極的に導入されている。特に我が国に多く存在する離島では、年間を通して良風が得られる風力発電に適した地域が多く存在するため、風力発電設備の導入は離島における主電源である重油を用いたディーゼル発電による環境負荷を低減することができる。しかしながら、風力エネルギーは不規則であり、風速変動により風力発電機出力は大きく変動する。そのため、風力発電機単機容量の増加や電力系統への導入量増加に伴い、離島のような小規模電力系統では周波数変動対策が必要となる。また、自然エネルギー技術教育を行うための機器を開発する必要がある。 本研究では風力発電機の出力電力変動が系統周波数へ及ぼす影響を抑制するため、可変速風車、ピッチ角制御や風車慣性を利用する手法など、様々な風力発電機の出力電力制御法を提案した。従来の技術では、風力発電機出力電力を平滑化することを目的としており、出か電力平滑化は達成されていない。そこで本研究では、今後着実に系統導入量が増加すると予想される風力発電機に潜在する能力の有効活用を考え、負荷周波数に可能な限り影響を及ぼさないような風力発電機出力電力のアクティブ出力電力制御により電力系統の負荷周波数制御を達成する技術を開発した。風力発電を島嶼地域に大規模導入するための本技術を用いて太陽電池を大規模に電力系統へ導入することが可能であるため、今後のエネルギー供給を担う技術者教育に資すると考えられる。
|