2007 Fiscal Year Annual Research Report
フランスにおける国語現行カリキュラムの理念と実践:コレージュを中心に
Project/Area Number |
19530849
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Research Institution | The International University of Kagoshima |
Principal Investigator |
飯田 伸二 The International University of Kagoshima, 国際文化学部, 教授 (60289650)
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Keywords | 国語教育 / コレージュ / 前期中等教育 / カリキュラム / 教育改革 / 読解力 / 文章力 / 国語力 |
Research Abstract |
本研究(フランスにおける国語現行カリキュラムの理念と実践:コレージュを中心に)は,おもに1<現行カリキュラムの検討>,2<教科書の分析>,3<前期中等教育修了試験の分析>からなる以下,項目別に研究成果を報告する。 1教育政策研究所(東京)およびフランス国立教育研究所(リヨン)の図書館で,従来のカリキュラムおよび,初期中等教育修了試験の実施にかんして資料収集を行った。さらに,現地での教員,教育大教員に聞き取り調査(ボルドー)も行い,現行カリキュラムの歴史的な意義を把握できた。 2主要教科書会社の教科書の収集に努めている。最終学年の一部をのぞき,資料を整備することができた。この作業は本年度も継続して行う予定である。 3 1・2で入手できた資料も参考にしながら,行政が教員向けに作成した,『初期中等教育修了試験』に収められている問題の紹介(問題文,設問の全訳および採点の手引きの解説)・分析を行い,論文として発表した。この論文により,日本の国語の試験問題(例えば高校入試における),と比べると (1)設問の数が多いにもかかわらず,問題文が短い (2)記述式の問題が圧倒的に多い (3)日本では頻出する話者や登場人物の心理を問う問題が皆無に近い (4)全体の文意を問う問題が少ない( (5)文体,文法的特徴と意味の関連を問う修辞学問題が多い, (6)現代言語学の成果が積極的に教育現場に取り入れられている等の特徴を明らかに出来たと考えている。
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Research Products
(1 results)