2010 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚処理障害児のスクリーニングおよび評価方法の開発
Project/Area Number |
19530858
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
原島 恒夫 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (70262219)
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Keywords | 聴覚処理障害 / スクリーニング |
Research Abstract |
平成22年度は、以下の研究を行った。 1.研究協力者である八田および研究代表者である原島、連携研究者である小渕、大田が、聴覚処理評価法の一つであるGap検査用プログラムとして、被検査児の能力に応じて検査の難易度が自動的に調整されるup-down法による適応型検査プログラムについて、さらに改良を加え研究協力者の八田らを中心に学習障害児を対象として検査をおこなった(八田・原島・小渕・大田)。 2.研究代表者は、聞こえに困難を持っ児に対しておこなった電気生理学的評価(MLR、P300)について、ハンガリーで開催された国際生理心理学会にて発表をおこなった(原島・小渕)。 3.研究代表者、連携研究者、研究協力者は、日本特殊教育学会第48回大会の自主シンポジウムにて「聴覚情報処理障害(Auditory processing disorders;APD)へのアプローチ5-聴覚的時間情報処理を中心に-」というタイトルで発表および討論をおこなった(原島・小渕・大田・八田・堅田)。 以上の一連の研究により、これまで欧米でおこなわれてきた聴覚情報処理障害研究の問題点が整理され、特にスクリーニングから評価に至るプロセスにおいて、生理学的評価の重要性が明らかとなった。また、今後は、指導法などへの応用のみならず、生理学的機序の解明に向けて基礎的研究を推進すべく、医療や工学との共同研究についても視野に入れる必要性が明らかとなった。
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Research Products
(5 results)