2010 Fiscal Year Annual Research Report
読み書き障害児における視知覚機能評価法の開発と指導法の確立
Project/Area Number |
19530878
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Research Institution | Sakushin Gakuin University |
Principal Investigator |
松本 秀彦 作新学院大学, 人間文化学部, 准教授 (70348093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諸富 隆 作新学院大学, 人間文化学部, 教授 (60003951)
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Keywords | 教育系心理学 / 生理心理学 / 読み書き障害 / 視覚認知機能 |
Research Abstract |
視覚機能評価:SSVEP測定システムの開発と学齢期(小学生)を対象とした実験に関して、課題遂行の負担軽減方法のとした脳波能動電極の導入について検討を行った。 漢字の読み書きに関する指導:H21年度に実施された少人数の個別指導集団における学習指導の取り組みから発展的課題として示された通常学級での指導の実践を目指した。栃木県内公立小学校との連携によって、指導方法を学校現場で採用可能なのかどうか検討を試みた。また、最終年度のまとめとして位置付けた。読み書き困難がある児童が学校生活に適応するためには、「読み」「書き」「算数」といったアカデミックスキルと行動規範としての「ライフスキル」を習得することが重要であるため積極的に個別指導を実施することとした。この指導において重視されたのは、情報を取り込む感覚(視覚・聴覚・触覚・運動覚等)と知能特性、認知特性をもとに、それらの感覚刺激を組み合わせた教材開発や指導を行う点である。本研究の視覚的評価研究の観点から、視覚的注意能力の測定、知能検査および視知覚検査を実施して用いられる教材の評価を行った。ここでは、読み書き困難や注意能力の困難があり、また算数文章題の苦手さのある児童を対象として指導を行った。視知覚検査には問題は認められないが、文章題が苦手な場合、読みの能力の弱さや言語的知識や教科に関する知識の低さとの関連が認められた。また、注意維持の能力が極端に弱いケースにおいては注意コントロールができないために読み困難が生じること可能性が示された。視知覚のみではなく注意機能や概念に配慮した教材開発も有効であることが示された。
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Research Products
(3 results)