2009 Fiscal Year Annual Research Report
表現論・可換環論の非可換代数幾何学における分類問題への応用
Project/Area Number |
19540020
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
毛利 出 Shizuoka University, 理学部, 准教授 (50436903)
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Keywords | 非可換代数幾何学 / 多元環の表現論 / 可換環論 / AS-regular algebra / 量子線織曲面 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は多元環の表現論や可換環論の手法を用いて、非可換代数幾何学の重要課題である非可換代数曲面の分類問題に取り組むことである。平成20年度までは主に可換環論の手法を用いたが、平成21年度では多元環の表現論の手法を用いることに焦点を当てた。特に平成21年度はRIMS長期研究員にも採用され、次のような研究成果をあげることができた。(1)非可換代数幾何学で重要なAS-regular Koszul algebraやそのKosul dual、また多元環の表現論で重要なtrivial extensionやpreprojective algebraといった多元環が似たような構成方法で得られることを示した論文「B-construction and C-construction」を書き上げ、投槁した。(2)それらの結果をさらに発展させるために、京都大学理学部GCOE研究員の源氏と共同研究を行い、AS-regular algebraの構造を明らかにした論文「Structures of AS-regular algebras」を書き上げた。(3)これらの研究結果はアメリカ数学会・韓国数学会共催の学会の一般講演として、また日本数学会年会代数学分科会特別講演としそ発表した。(4)また平成21年度RIMS客員教授であったColin Ingalls氏との議論の中で、非可換代数幾何学で重要な量子線織曲面を、多元環の表現論で重要なquiverを用いて定義することに成功し、その研究の中間報告を「2009代数幾何学城崎シンポジウム」で発表した。(5)またRIMS研究集会特別計画「Noncommutative Algebraic Geometry and Related Topics」を主催し、非可換代数幾何学を日本に紹介することにも貢献した。
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Research Products
(4 results)