2007 Fiscal Year Annual Research Report
オービフォールド・コホモロジーとマッカイ対応の一般化
Project/Area Number |
19540022
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 由佳理 Nagoya University, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (70285089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ケスト マーチン 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (10295470)
前野 俊昭 京都大学, 工学研究科, 講師 (60291423)
入谷 寛 九州大学, 数理学研究科, 助教 (20448400)
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Keywords | 代数学 / 幾何学 / トポロジー / 数理物理 |
Research Abstract |
当該年度に本研究費で行った主な研究は、オービフォールド・コホモロジーについての最新の定義を見直し、具体的な例について、グロモフ・ウィッテン不変量との関係を調べたことである。この研究に関しては、イタリアの国際研究所(SISSA)のBarbara Fantechi氏や韓国の高等研究所(KIAS)の佐藤文敏氏と10月には城崎と京都で共同研究を開始した。またさらに、Fantechi氏とは、1月以降にアメリカ・プリンストンの高等研究所でも再開し、共同研究を進めている。 この研究に関しては、研究代表者である伊藤が、プリンストンの高等研究所で開催された表現論と代数幾何学の特別プロジェクトに参加し、幾何学的表現論や数理物理を専門とする研究者たちとセミナーや議論をしたことも影響している。特にコロンビア大学のLiu氏から、非特異なトーリック多様体のグロモフ・ウィッテン不変量のtopological vertexを用いた計算方法を教わったことは大きい収穫であった。また、これまで交流のなかった幾何学的表現論の研究者と、特異点解消に関する情報交換ができたことも有意義であった。 さらに、アメリカ・プリンストンに滞在中、名古屋大学の大学院生である関谷雄飛の協力も得て、一般次元のG-ヒルベルトスキームを群が可換な場合、計算機で求めることができることがわかった。これは2次元の場合には研究代表者が明らかにしていたことであるが、グレブナー扇を用いて一般次元で記述できることがわかった。これにより、一般次元のクレパントな特異点解消の存在に関する研究もより進められることができ、その成果と予想をペンシルバニア大学にて発表し、好評であった。
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Research Products
(4 results)