2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540028
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
柳川 浩二 Kansai University, システム理工学部, 准教授 (40283006)
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Keywords | 双対化複体 / 単体的半順序集合 / 局所双対性 / ポアンカレ・ヴェルディエ双対性 |
Research Abstract |
平成21年度は、2本の論文を査読付学術雑誌に掲載した。タイトル等は次頁を参照のこと。 また、本年度に執筆・投稿した論文は以下の通り。 [1]Dualizing complex of the face ring of a simplicial poset [2]Higher Cohen-Macaulay property of squarefree modules and simplicial posets [3]Alexander duality and Stanley depth of multigraded modules. (岡崎亮太氏との共著) [1]で扱った単体的半順序集合は、本質的には(有限)単体的複体の一般化である。単体的複体に付随したStanley-Reisner環が、組合せ論的可換代数の重要な研究手段・研究対象であるように、その一般化として、単体的半順序集合Pから環APが構成できる。これは、最近では位相幾何学の研究者からも関心を持たれている(トーラス多様体の理論)。研究代表者は、自身の以前からの手法である、squarefree加群やその導来圏を用いて、APの双対化複体の簡潔な記述を得た。また、squarefree加群に(Pが与える位相空間上の)構成可能層が付随し、この文脈で環APの局所双対性が層のポアンカレ・ヴェルディエ双対性に対応することを示した。[2]は、昨年度の成果や上述の[1]の副産物という側面があり、ここでは詳述しない。[3]はStanley depthの研究に、E.Millerのpositively a-determined moduleの理論を適用する為の枠組みを構築したもの。応用として、Stanley depthの問題が注目を集める端緒となったApelの一連の結果のうち一つを、改良した。
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Research Products
(6 results)