2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540041
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
古島 幹雄 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (00165482)
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Keywords | アフィン空間 / コンパクト化 / モイシェゾン |
Research Abstract |
複素3次元アフィン空間の非射影的コンパクト化(X,Y)の境界因子Yは既約とする。そのとき、Yは非正規・非射影的代数曲面である事が知られている。Yの正規化モデルSについて、詳細に調べ、次の一般的事実が分った、まず、Xの第3ベッチ数が零の仮定のもと、Sは有理射影曲面であること、Yの非正規点集合Eは非特異有理曲線のチェインであることが証明できた。また、Yおよび正規化曲面Sの、解析的(コホモロジカルな性質)位相的(ベッチ数等)な構造もある程度解明できた。一方、3次元コンパクト複素多様体Xについては、依然、詳細な構造は決定できていないが、モイシェゾン多様体に関する文献調査により、位相的、解析的構造解明に必要な新情報を入手できた。また、平成19年7月に開催された多変数関数論の国際シンポジューム(葉山シンポジューム)にて、研究の理解者である、バイロイト大学(ドイツ)のペターネル教授と議論し知見を得る事ができた。平成19年12月に開催された富山大学での多変数関数論冬セミナーにて、招待講演を行う機会が与えられ、講演後、近接分野の研究者との研究討議を行った。更に、熊本大学で開催した「複素多様体セミナー」に参加した研究者との研究討議も有効であった、研究過程で得られたアイデアを、商特異点を有するある種のアフィン曲面のコンパクト化の分類に応用し、新たな結果を得た。この結果は、ドイツの数学雑誌[Abh.Math.Sem.Hamburg]に投稿し、受理された。以上のように、研究計画に沿って着実に成果が得られている。
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Research Products
(3 results)