2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540061
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
長岡 昇勇 Kinki University, 理工学部, 教授 (20164402)
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Keywords | モジュラー形式 / p進体 |
Research Abstract |
本研究の目標とした「標数pのmodular形式の理論」の多変数への一般化の問題であるが、今研究期間中に次のような結果を得た。 (1)一変数の場合、Serreが得た結果「ガンマ・ゼロp型のmodular形式は全て、p進modular形式である」に対してこの結果の高次元版の主張「ガンマ・ゼロp型のSiegel modular形式は全て、p進Siegel modular形式である」という事実を証明した。この結果は、共同研究者であるドイツ、マンハイム大学のS.Boecherer教授との共同研究によるものである。 (2)modular形式で、重さがp-1でFourier係数が定数項以外全てpで割り切れるようなものを構成することは、多変数の標数pのmodular形式の理論において、大きな問題である。Siegel modular形式と呼ばれる、多変数modular形式の典型例の場合は、この問題は、筆者とBoecherer教授との共同研究で結果が得られている。今年度得られた結果の一つは、この問題を、Hermite moudlar形式と呼ばれる別種の多変数modular形式の場合に考察し、その様なmodular形式が存在するような判定法を与えたことにある。 以上の様に、今研究期間中は、多変数のmodular形式の標数p上の理論、あるいはp進体上の理論に進展が見られた。
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Research Products
(2 results)