2008 Fiscal Year Annual Research Report
距離空間及び位相群における局所連結性と関数の一様性との関連に関する研究
Project/Area Number |
19540072
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山田 耕三 Shizuoka University, 教育学部, 教授 (00200717)
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Keywords | 距離空間 / 位相群 / 自由位相群 / 一様連続関数 / ストレート空間 / 一様局所連結空間 / 積空間 / 層空間 |
Research Abstract |
1960年代に,位相空間論における重要な空間M_3-空間とM_1-空間が定義され,すべてのM_3-空間はM_1-空間となるかという問題(M_3⇒M_1問題と呼ばれている。)が出された,以来半世紀が過ぎた現在においてもこの問題は解決されていない。しかしながら,この問題における部分解や様々な同値条件が得られており,その中に「すべてのM_3-空間はあるM_1-空間の閉空間として表される。」という結果がある。このことより,「すべてのM_1-空間の閉空間がM_1となる。」ことが,M_3⇒M_1問題の同値条件となることが分かる。さて,本研究の成果として「すべてのM_3-空間はあるM_3-位相群の閉部分空間として表される。」という結果を得た。実際この位相群は,与えられたM_3-空間から生成される自由可換位相群であり,「すべてのM_3-自由可換位相群はM_1となる。」という事実を証明した。平成20年度はこの大きな問題に取り組んだため,残念ながら論文の発表や学会等での発表ができなかったが,これらの結果を含む論文を現在準備中である。さらに,これらの結果をもとに,「すべてのM_3-自由位相群はM_1となるか?」「M_1-自由可換位相群のすべての閉空間はM_1となるか?」等のM_3⇒M_1問題に関して重要な問題の解決を目指して研究をしている。
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