2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540075
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西田 吾郎 Kyoto University, 情報学研究科, 研究員 (00027377)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若野 功 京都大学, 情報学研究科, 講師 (00263509)
|
Keywords | K-理論 / カテゴリー / 楕円コホモロジー / 形式群 / 単体集合 / 表現論 / 指標 / 対称群 |
Research Abstract |
本研究の目的は,楕円コホモロジー論やMorava K-理論のような高階のコホモロジー論を,通常のK-理論がベクトル空間のカテゴリーから構成されるように,高次元カテゴリーを用いて実現することである.平成21年度の研究で得られた結果は次のとおりである.高さが一般の形式群、例えばHonda形式群に基づく代数的K-理論の新しい構成を試みた.加法群や乗法群以外の形式群は非可換環上では通常の意味の代数群を与えないが、可換な元の組に対しては確定した積を定める。このような状況はSegalの定義したг-集合を定めていると見なせる。г-集合は単体集合であるからその幾何実現を考えることにより1つのホモトピー型を定める。ここで非可換環として局所体の整数環上の全行列環を取った場合に得られるホモトピー型についてQuillenの+構成を取ったものが代数的K-理論の候補である。この空間について最初に調べることは、そのコホモロジー群である。形式群が乗法群の場合、この空間は一般線形群の分類空間である。線形群の次数をnとすると、このような空間のコホモロジーは、極大トーラスのコホモロジーであるn変数多項式環のn次対称群による不変元たちであることはよく知られている。高さがhの形式群の場合は、極大トーラスに当たるものが、nh次元になり、そのコホモロジーはnh変数の多項式環である。n次対称群はそこにh回テンソルの形で作用するが、求めるコホモロジーはその不変式たちであることが示された。この空間、あるいはг-集合についての表現論的考察を行うのが今後の課題である。特に、MoravaのK-理論を用いずに、適切なトレース写像を定義することによってHopkins-Kuhn-Ravenelの指標の群論的解釈を得ることも可能であると思われる。
|
Research Products
(1 results)