2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540096
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
今井 淳 Tokyo Metropolitan University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70221132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神島 芳宣 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (10125304)
MARTIN Guest 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (10295470)
横田 佳之 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (40240197)
赤穂 まなぶ 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 助教 (30332935)
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Keywords | 共形幾何学 / 結び目 / エネルギー |
Research Abstract |
2008年10月に2週間ほどフランスを訪れ、海外研究協力者であるランジュヴァン教授と、曲線または結び目の共形幾何学について共同研究を行った。また、2009年3月には、スペインのソラネス氏が日本に2週間弱滞在し、共形幾何学的な積分幾何学のある問題について共同研究を行った。その結果以下の成果を得た。 (1)曲線の共形的弧長は、その曲線の接触円全体のなす集合(向きづけられた円全体のなす空間には、共形幾何学的視点から自然な擬リーマン計量が入るが、この集合は、この空間の零的曲線になる)の1/2次元的弧長と等しいことを示した。この結果は、Comm.Math.Helv.という査読有りの雑誌に掲載予定である。(2)2成分絡み目の幾何学的な複雑さを測る量を積分幾何学的に定義した。これは、曲線の対から得られる、0次元部分球面全体のなす空間内の曲面の符号付き面積要素が、その空間のシンプレクティック形式と等しく、それは元の曲線の対の無限小非調和比の実部で与えられることを用いて示される。自明な絡み目ではなく、ホップ絡み目(の形のよいもの)で最小値を取る、という点でユニークなものである。(3)4点の共形的双対を定義し、それがその4点を理想頂点とする3次元双曲空間内の理想4面体の重心に関する対蹠点写像で与えられることを示した。(4)3次元空間内の等辺等角多角形の配置空間で辺の数が6以下のものを考察した。これは1970年代に化学者が一部計算機を援用して考察していた結果を、拡張、一部訂正し、理論的な根拠を与えたものである。(5)結び目のwritheの共形不変性の別証明を与えた。
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Research Products
(5 results)