2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540104
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
郡 敏昭 Waseda University, 理工学術院, 教授 (50063730)
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Keywords | ヤング・ミルズ接続 / ADHM構成 / スピノール解析 / 接続のモジュライ空間 / シンプレクティク構造 / 幾何的量子化 |
Research Abstract |
スピノール解析の手法により4次元自己双対接続の空間を研究した。4次元空間上のインスタントンのADHM構成は、無限遠におけるADHMデータにより与えられるが、このADHMデータの一部は無限遠におけるインスタントンの芽の"留数"であることをゲージポテンシャル項を持つディラック作用素に対するスピノール解析理論を構成という範疇で説明した.ADHMデータの残りは無限遠におけるインスタントンの芽を境界値のごとく考えたときのテプリッツ作用素と捉えることができる。この作用素のおおまかな記述を終えて、解析的部分を補い厳密な証明を完成させる試みを続けている。理論のこれまでの部分を岡山大学の微分幾何セミナーおよび早稲田大学の非線形微分方程式談話会で報告した。また、この過程でベクトルバンドルの構成についてのモナド理論、Horrock, Barthの仕事を、4次元球面上のU(1)-主束をパラメータとするディラック作用素の像や核のなすベクトルバンドルにより解釈する図式を得た。この方向でZakharov-Shabatによる可積分系をYang-Mills方程式から導く枠組みとの類似性に注目し例により計算したが理論を作るには至ってない。以上は当該科研費の研究テーマに沿う研究であるが、他方、前回の科研費研究のテーマである平坦接続のmoduli空間のChern-Simons量子化に関して、これまで未解決であったSU(2)接続に関する部分を解決した。この場合4次ホモトピー群が消えないことに困難の原因があったがWittenによるFerminiozation mechanikを応用することによりこれを解決した。この成果を論文にしている途中である。さらにこの研究を3次元多様体上の平坦接続のmoduki空間の量子化の方向へと発展させつつある。
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Research Products
(1 results)