2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540123
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
鈴木 信行 Shizuoka University, 理学部, 教授 (60216421)
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Keywords | 非古典論理 / 様相論理 / 認識論理 / ゲーム理論 / Kripke意味論 |
Research Abstract |
本研究課題の目標に向け、発展の年とする。前年度での成果を利用して、本研究課題の中心となるべき技術的課題について集中的に研究を行った。ゲーム理論における意思決定過程の具体例を意味論的な道具を用いて解析し、これにより、限定合理性の認識論理的側面を考察した。Large Store vs, Small Storeとよばれるゲーム理論的な実例を固定し、そこでの意思決定基準で考察することにより、ゲームの実行可能性に関して構成的手法が重要なことを例示することに成功した。 論理学的には、これを構成的数学の枠組みで記述することが重要である。その基盤として、直観主義論理(intuitionistic logic)を採用することを考え、我々の認識論理(epi-stemic logic)のベースとして直観主義論理を採用する。ここには幾つかの技術的課題が出現するが、今年度の研究でそれらをかなり解決できたと思う。この成果に基づき、限定合理性概念の援用によるクリプキ意味論を視野に入れた証明論を再検討しつつある。 国際会議や日本で開かれた国際ワークショップに出席し、この内容について発表するとともに、国内・海外の研究者とディスカッションをすることができた。また、論文を2つ準備中であり、そのうち1つは上記のKripke意味論の応用に関するものである。 今年度は、特に、直観主義論理的認識論理のKripke意味論の応用課題に力をいれ、一定の成果が得られた。
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