2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540125
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福島 正俊 Osaka University, 名誉教授 (90015503)
|
Keywords | 対称マルコフ過程 / 反射ディリクレ形式 / 生成作用素 / flux / 付加条件 / レゾルベント分解 / 1点拡張 / 一意拡張 |
Research Abstract |
交付申請書に記載した本年度の「研究実施計画」が以下のように達成された。 1.Xを対称マルコフ過程、X°をその細開集合上での部分過程とするとき、後者の反射ディリクレ形式が後者のみから定まる内在的概念として確定する。反射ディリクレ形式から広い意味での生成作用素が自然に定まり、Xの生成作用素はその制限となっている。この制限を、やはり反射ディリクレ形式から自然に定まるfluxという概念と、Xの境界上での飛躍測度と消滅測度を用いて完全に特徴づけることに成功した。その結果XのレゾルベントをX°のそれと境界成分とに分解する一般的な公式も見出した。この特徴づけは、付加条件あるいは境界条件と呼ばれ、境界が可算の場合に具体形も与えた。 2.特に境界が1点集合の場合はXはX°の1点拡張と呼ばれ、その特徴づけに現れるfluxは古典的概念の拡張として興味深い表示を持つ。X°が次元が3以上の場合のブラウン運動を有限測度で時間変更して得られる拡散過程のときには、X°は無限遠点に有限時刻で到着するが、その1点拡張が一意的に得られることを1の考察に基づき示すことができた。 1,2共にZ-.Q.Chen教授との共同研究であり、その結果は研究雑誌Potential AnalysisとAnnals Institute Henri Poincareにそれぞれ発表される予定である。
|
Research Products
(4 results)