2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540126
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
桔梗 宏孝 Kobe University, 工学研究科, 教授 (80204824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板井 昌典 東海大学, 理学部, 教授 (80266361)
坪井 明人 筑波大学, 数理物質科学研究科, 教授 (30180045)
池田 宏一郎 法政大学, 経営学部, 教授 (60332029)
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Keywords | generic structure / 存在記号の消去 / 自己同型写像 / 存在閉モデル / モデル完全性 |
Research Abstract |
1. 順序加群の直積と存在記号の消去(QE)の可能性の関係について新たな結果が得られた。余分な定数と関係の構造をもつQE可能な順序加群と加除加群との直積もQE可能なことが知られていたが,直積の定義を少し一般化した場合において,加除加群の代わりに正則加群やZ加群を考えても同様の結果が得られることを示した。さらに,特別な正則加群の場合を除いて,QE可能な加群同士の直積もQE可能になることを示した。 2. 任意の構造は,自己同型写像を新たな構造として考えることができ,このように構造を拡張して得られるクラスにおける存在閉モデルが考えられる。このクラスを一階の論理式で公理化できるかどうかという問題に関連して次のような結果を得た。自己同型写像の融合性のいくつかのバリエーションを考え,その中で一番強い意味で自己同型写像の融合性をもたない例を2項グラフでstrict order propertyをもつように作った。他にsimple unstable of SU-rank 1のHrushovskiの例があるが,それもMeklerの方法で2項グラフに変換しても同じ性質をもつことがわかった。また,副産物として,quasi-generic classという有限構造のクラスを定義し,そのquasi-generic structureという概念をつくり,その存在と可算範疇性,さらにモデル完全性を示した。quasi-generic structureでは必ずしも量記号消去が可能とは限らない。 3. Generic structureに関する研究成果をquasi-generic structureの場合に組織的に拡張することにより,存在閉モデルに関する新しい知見が得られることが期待できる。
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