2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540133
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
西山 高弘 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (60333241)
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Keywords | 特殊関数 / 流体力学 / クーロン波動関数 / 合流型超幾何関数 / 円管ポアズイユ流 |
Research Abstract |
クーロン波動関算は主に量子力学の散乱理論で,また,近年では天体物理学のブラックホールの理論で用いられている特殊関算で,合流型超幾何関算の一つである.流体力学の分野では,C.L.Pekeris(1948)が円管を流れる粘性流体の運動(円管ボアズイユ流)の安定性問題に関連して,変数とパラメータが複素算のクーロン波動関算を初めて用いた.これとは別に,私は定常オイラー方程式(非粘性非圧縮性流体の定常運動を記述する方程式)の軸対称解がクーロン波動関算を用いて表せることを示し,その解に対するストークス流れ関数が直交関数系を成したり,積分変換の核となることを示した.本研究の目的は,流体力学分野で必ずしもよく知られているとは言えないツーロン波動関数の性質を駆使し,流体運動の問題を解明することにある. 本年度は,円管ポアズイユ流の安定性について,微小撹乱の複素位相速度の分布をH.Skovgaard (1966)による合流型超幾何関算(クーロン波動関数)の漸近形から説明することを試みた.その漸近形は,ベッセル関数またはエアリー関算といった,性質が比較的よく知られている特殊関数で表されるので,扱いが容易であるが,これまで誰も利用していなかった.研究の結果,P.J.Schlnid& D.S. Henningson(1994,2001)が数値計算によって示した複素位相速度のY字状分布を解析的に説明することに成功し,論文として発表することができた.
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Research Products
(1 results)