2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540154
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 巌 小山工業高等専門学校, 一般科, 教授 (70154036)
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Keywords | グラフ / ゼータ関数 |
Research Abstract |
本年度は、グラフと被覆グラフのゼータ関数について、以下の結果を得た。 (1)グラフGの正則被覆グラフHの、被覆変換群Aの部分群Bによる商グラフH/Bをvoltage assignmentの立場から考察し砂田のリーマン多様体のガロア理論並びに、Stark&Terrasの被覆グラフのガロア理論のvoltage assignment版を展開し、その応用として、商グラフH/Bの第1種重み付きBartholdi L関数を、Gの第1種重み付きBartholdi L関数による表示を与えた。また、被覆グラフのガロア理論のvoltage assignment版をdigraphのcoveringに拡張して、digraphの第1種重み付きBartholdi L関数に適用した。論文として、Advances in Mathematicsに掲載された。 (2)無限グラフの一種であるperiodic graphのBartholdiゼータ関数を導入し、有限グラフのゼータ関数における手法を使って、von Neumann環の作用素に関する行列式を用いる、行列式表示を与えた。論文として、Linear Multilinear Algebraに掲載された。 (3)quantum graphの概念である、グラフGの重み付きscattering matrixのある行列式を、Gの重み付きLaplacianの特性多項式で表示するSmilanskyの公式のGのregular coveringへの拡張を考え、Gの重み付きBartholdi型ゼータ関数の行列式表示を用いて、Gのregular coveringの重み付きscattering matrixのある行列式の分解公式を導いた。また、Gの重み付きBartholdi型ゼータ関数のオイラー積を導いた。論文として、Linear Multilinear Algebraに掲載された。 (4)グラフのcomplexityの類似である、digraph Dのgroup coveringのweigthed complexity(有向全域木のarcsの重みの積の和)を、Dのweigthed complexityで表した。論文として、Far East Journal of Mathematical Sciencesに掲載された。
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Research Products
(12 results)