2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540157
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三上 敏夫 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授 (70229657)
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Keywords | 確率論 / 解析学 / 関数方程 / 変分問題 |
Research Abstract |
Knothe-Rozenblatt Rearrangementをある種の変分問題の解と見る事により一般化し、その存在、一意性及び双対定理を証明し、微小パラメタを持ったある種の変分問題の最小解の弱収束極限としての特徴付けも与えた。特に、粘性解の枠組みでの双対定理も与えている。今後はこの一般化のBrunn-Minkowskiiの不等式の一般化等への応用が期待できる。 制御変数に関して凸なコスト関数を持つある種の確率最小作用の原理を通して、Knothe-Rozenblatt Rearrangementの確率過程版を定義し、Knothe-Rozenblatt processと名付けた。Knothe-Rozenblatt processの存在と一意性の証明には、Catiaux-Leonardの確率量子化の結果が重要な役割を果たす。また、Knothe-Rozenblatt processに対する古典解及び粘性解の枠組みでの双対定理も与えた。更に、微小パラメタを持ったある種の確率最適制御問題の最小解の極限としてKnothe-Rozenblatt processの特徴付けを与えた。ここで、再構成のステップ数が2のときは弱収束の意味での収束であり、再構成のステップ数が3以上のときは、コスト関数の一様狭義凸のときに限定するが、そのかわり相対エントロピーの意味での収束である。これは、Knothe-Rozenblatt Rearrangementの場合にはなかった事であり、ブラウン運動の存在が大きく関係している。今後は、確率分布に関係した変分不等式等への応用が期待される。
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