2008 Fiscal Year Annual Research Report
関数方程式における差分的手法と正値性とその周辺の研究
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19540168
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
内藤 敏機 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (60004446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 耕平 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (00175655)
石田 晴久 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (80312792)
古用 哲夫 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40039128)
村上 悟 岡山理科大学, 理学部, 教授 (40123963)
鈴木 麻美 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 准教授 (10236010)
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Keywords | 差分方程式 / フロッケ理論 / 遅れ差分制御 / 不動点定理 / ヴオルテラ方程式 / 一様漸近安定 / 2階非線形差分方程式 / 高階線形双曲形方程式 |
Research Abstract |
1)周期係数の線形連立差分方程式の解の表現について、常微分方程式におけるフロッケ理論に相当する結果を得た。2)不安定な周期解をもつ微分方程式に、遅れ差分を含む制御項により摂動された方程式が同じ周期解をもつようにできる。その制御項の新しい取り方を考案して、周期解の特性定数の変化を捉えることができた。また特性定数の非退化性について一般的な結果を得ることができた。3)遅れをもたない周期的差分方程式と有限の遅れをもつ周期的差分方程式の周期解の存在を、ブラウダーの不動点定理を用いて示すと共に、例を与えた。4)無限次元空間内において、コンパクト作用素を係数にもつ線形ヴォルテラ差分方程式を考え、その正値性に対する特徴づけを確立した。また、正の線形ヴォルテラ差分方程式に対し、零解の一様漸近安定性を立証が比較的容易なある条件によって特徴づけた。さらに、摂動方程式が安定性を保持するための摂動の大きさに対する公式を確立した。5)2階非線形差分方程式の2つの固有値の絶対値が共に1でなく、かつ異なる場合に関して、均衡点へ収束する解の存在性とその解の表示を得た。さらに、はじめに得た一つの解から一般解への拡張を、この論文では新しい手法として構築した。6)主部の表象の特性根についての可解性条件を或る荷重関数によって与えて,時間変数係数の高階線形双曲型方程式に対する初期値問題の一意可解性に関する従来の結果の一部を拡張し,特に特性根が1点で無限次退化する場合をも扱えるような新たな証明法を考案した.
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Research Products
(9 results)