2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540178
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
佐藤 宏樹 Shizuoka University, 理学部, 名誉教授 (40022222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 善英 静岡大学, 理学部, 准教授 (90214080)
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Keywords | ヨルゲンセン数 / 三角群 / ヨルゲンセン群 / ショットキイ群 / リーマン面の一意化 / ヨルゲンセンの不等式 / 古典的ショットキイ群 / クライン群 |
Research Abstract |
メビウス群の2元生成部分群Gのヨルゲンセン数J(G)は J(G):={J(A,B)||tr^2A-4|+|tr[A,B]-2||<A,B>=G}により定義される。「r≧1に対し,いつJ(G)=rとなる非初等的クライン群Gは存在するか」という問題は1<r<4(r≠2,3)以外の場合はすでに解決したので,今年度はこの残された場合について考察した。 1.研究成果(1)上記で述べた問題を,特に三角群のヨルゲンセン数について考察した。三角群を放物型元を含む放物型と,それを含まない非放物型とに分ける。我々は放物型のすべての三角群に対し,そのヨルゲンセン数を求めることに成功した。定理:(p,q,∞)型の三角群のヨルゲンセン数は4(cos(π/p)+cos(π/q))^2である。ヘッケ群のヨルゲンセン数はこの定理の系として求められる,(2)非放物型の三角群の場合も(2,4,6)型に対しては,そのヨルゲンセン数を求めることに成功したが,その証明は大掛かりであり,改良する必要がある。(3)2007年12月中国を訪れ,三角群のヨルゲンセン数に関し,中国海洋大学の李副教授と共同研究を行い,いくつかの興味ある結果を得た。 2.研究発表(1)上記の結果は2008年3月,日本数学会において発表した。(2)その結果は2008年7月,第16回「IC-FIDCAA」複素解析国際学会における招待講演として発表予定である。(3)2007年11月東京理科大学において「クライン群のヨルゲンセン数」というテーマで招待講演を行った。 3.今後の研究の展閉に関する計画(1)非放物型の三角群に対するヨルゲンセン数求めること(2)古典的ショットキイ群及び一般のショットキイ群のヨルゲンセン数を求めること(3)古典的ショットキイ群によるリーマン面の一意化の問題等を考察することを考えている。
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