2007 Fiscal Year Annual Research Report
ウェーブレットと特異値分解による適応型多重解像度解析とその画像解析への応用
Project/Area Number |
19540180
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
芦野 隆一 Osaka Kyoiku University, 教育学部, 教授 (80249490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萬代 武史 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (10181843)
守本 晃 大阪教育大学, 教育学部, 助教 (50239688)
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Keywords | ウェーブレット / マルチウェーブレット / 時間周波数解析 / 多重解像度解析 / 信号源分離 / 画像解析 |
Research Abstract |
工学において特異値分解はいろいろなところで応用されている.たとえば,統計学における主成分分析では特異値分解が重要な役割を果たす.一方,ウェーブレット解析の最も特徴的な性質は多重解像度解析である.我々は特異値分解による多重解像度解析の特性を研究してきた.本研究課題では画像に適応して変化する特異値分解による多重解像度解析を目的としている. しかしながら,近年,主成分分析に代わって独立成分分析が注目されていることがわかってきた.独立成分分析は与えられた信号が持つと予測される成分の統計的独立性を最大化するように信号を分離する.そのひとつの応用例はブラインド信号源分離である.そこで我々はウェーブレット解析を使ってブラインド信号源分離を行うことにより,ウェーブレット解析と独立成分分析の差異や親和性を調べることにした.この結果は平成19年度に雑誌および学会で発表した. この比較研究を通して,解析ウェーブレット変換に注目して,解析信号と連続ウェーブレット変換・短時間フーリエ変換の取り扱いについて理論的な研究を行った.このことの背後に,さらなる問題として,古典的ハーディ空間における時間周波数がどのようになるかという問題意識が生まれ,解析信号と不確定性原理を研究することになり,ひとつの結果を得ることができた. また,各信号源から観測位置までの時間遅れが決定できた場合の信号源の位置を特定する方法"双曲線の交点の問題"についてもサーベイを行った. 本研究課題とは直ちには結びつかないが,一般化されたソボレフ空間におけるマルチウェーブレットの構成法を提案し,提案したマルチウェーブレットによるリースポテンシャルの展開を行った.
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