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2007 Fiscal Year Annual Research Report

角がある境界を持つ領域における弾性表面波の散乱に対する解析法

Research Project

Project/Area Number 19540183
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

川下 美潮  Hiroshima University, 大学院・理学研究科, 准教授 (80214633)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 盛田 健彦  広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00192782)
池畠 良  広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (10249758)
曽我 日出夫  茨城大学, 教育学部, 教授 (40125795)
Keywords散乱理論 / 弾性表面波 / 角を持つ領域
Research Abstract

この研究における当初の目標は角を含む境界を持つ領域における波の散乱現象を解析する有効な方法を確立することにある。これまで我々は弾性表面波(主に弾性体の境界上に沿って伝わっている波のこと)に対する散乱理論の定式化に沿った弾性表面波の散乱問題に対する研究に取り組んできた。ここで得た知見を下に、角などの特異性を持つ境界上を伝わる弾性表面波の散乱理論についての考察を、大きく分けて次の観点から考察することを計画した。
(1)弾性表面波の散乱現象を記述する物理量の有効な表示方法について。
(2)角などの境界における特異性が弾性表面波に与える影響を取り出す方法について。
前年度に研究した内容は境界がなめらかで角がない場合の弾性表面波の散乱問題についてであるが、証明の細部の検討を改めて行わなければならないことが発覚したのと、得られた結果を整理し直すのに意外に時間を費やしたので、角がある場合の考察を本格的には推し進めることが困難であった。しかしながら、2次元における角がある場合の解の表示法については参考となる考察を行うことができた。ただ、2次元の場合は境界がなめらかな場合であっても散乱理論の構成が複雑になるという問題があり、角がある場合に散乱理論をどのように構成し、そこから弾性表面波の散乱問題を表している物理量を数学的に取り出せばよいかという問題が残っている。この部分は今後の研究課題である。
角を持つ領域に対する問題とは直接には関係しないが、熱方程式の境界値逆問題に対する考察を行った。この考察における解析部分の核心は境界値問題に対するGreen核の精密な評価を得ることにある。逆問題ではしばしば通常行われる漸近解析よりも精密な解析が要求される。この問題は散乱理論と意外な関係があり、さらにこれまでの漸近解析よりも詳しい考察が必要となる。また角の解析にも参考になることがあるかも知れないと感じたのでこの解析を行った。この知見を本研究課題遂行のために生かしたいと思っている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Rayleigh波の散乱逆問題について2007

    • Author(s)
      川下美潮
    • Organizer
      2007年度日本数学会秋季総合分科会
    • Place of Presentation
      東北大学
    • Year and Date
      2007-09-24

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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