2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540195
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
藤家 雪朗 University of Hyogo, 大学院・物質理学研究科, 准教授 (00238536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保城 寿彦 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (40211544)
岩崎 千里 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (30028261)
楳田 登美男 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (20160319)
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Keywords | 国際研究者交流 / フランス:イタリア / シュレディンガー方程式 / 準古典解析 / 超局所解析 / WKB解析 / レゾナンス / 双曲型不動点 |
Research Abstract |
平成20年度は、前年度に行った次の2つの研究の成果発表とそこから派生する新しい問題への着手を今年度の目的としていた。それぞれについて実績を述べる。 1.双曲型不動点の近傍での超局所解の伝播についての前年度の研究に、本年度は、磯崎-北田の散乱行列の表現公式とMaslovの大局的な漸近解の構成の理論を援用して、ポテンシャルの非退化な最大点が生成するレゾナンス(散乱極)でのレゾルベントの留数について研究を開始した。8月末より3カ月ボルドー大学にフランスCNRSの客員研究員として滞在し、共同研究者のBony氏等と留数の漸近公式を求めることに成功した。この研究結果の一部については、すでに京都大学、東京大学、九州大学、山口大学における国際研究集会で発表した。 2.解析的でない、島の中の井戸型ポテンシャルが生成するレゾナンスの虚部の準古典漸近展開の研究成果を、10月にパリの数理物理の研究集会Seminaire Tournantにおいて発表した。またこの問題をポテンシャル障壁に対するトンネル効果の問題として局所化して、京都大学数理解析研究所の共同研究集会で発表し、講究録別冊に投稿、受理された。 その他、6月には播磨科学公園都市において若手研究者育成のための研究会「準古典解析入門講義」をイタリアからMartinez教授を迎えて開催し、2月には姫路において国際研究集会「偏微分方程式姫路研究集会」を開催した。
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