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2008 Fiscal Year Annual Research Report

2次元球面の力学系の組合せ構造とフラクタル構造

Research Project

Project/Area Number 19540211
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

亀山 敦  Gifu University, 工学部, 教授 (00243189)

Keywordsジュリア集合 / 記号力学系 / コーディング
Research Abstract

研究の目的のひとつである、球面の分岐被覆の組合せ構造について、双曲的な幾何を持つ有理関数でコーディング空間を決定できるようなものを見つけることを、実施計画の中であげていた。
この問題に関し、ジュリア集合が完全不連結になる2次多項式についての研究を進めた。コーディング空間の決定までは至らないが、コーディングの重複度は必ず2のベキになることを証明した。その証明法は以下のようである。まずこの多項式力学系についての「被約基本群」の構造を調べた。コーディングが全単射になるものを固定する(これを「座標の原点」のようなものとみなす)と、コーディングを選ぶことと、被約基本群の元を選ぶことに対応がつく。この対応を使って、各コーディングを記号力学系から自分自身への連続な半共役写像と考えることができる。この連続な半共役の重複度は、「遷移行列の分解」からなる行列代数の階数として計算ができることがわかる。あとは、遷移行列の構造を組合せ的に調べることにより、証明が完了する。
双曲的な幾何を持つ有理関数の力学系で、コーディング空間全体について非自明な結果はこれが初めてのものであり、その意義は大きいと考える。また、一般論でなく、具体的な力学系に対する結果であることも、重要でありコーディング空間の構造の数学的豊富さを示すものである。この手法は、ある程度のクラスの有理関数にも適用できるはずであり、今後の発展が期待される。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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